目次
- インプラントで噛むと痛い原因とは?
- インプラント周囲炎が原因の場合の対処法
- インプラントと噛み合わせの重要性とは?
- 痛みを予防するための注意点とは?
- インプラント治療後のメンテナンス方法とは?
- まとめ
横浜市日吉の歯医者・歯科「横浜日吉おおとう歯科」です。
「インプラントを入れたのに噛むと痛い…」そんな悩みを抱えていませんか?
インプラントは天然歯に近い機能を持つ治療法ですが、痛みがある場合は何かしらのトラブルが原因かもしれません。
特に、インプラント周囲炎や噛み合わせのズレは、痛みを引き起こす大きな要因です。
今回は、インプラントで噛むと痛い理由を詳しく解説し、その解決策や予防法についてもお伝えします。
これを読むことで、痛みの原因を理解し、インプラントを快適に使うためのケア方法がわかります。
正しい知識とケアで、安心して日常生活を楽しめるようにしましょう。
インプラントで噛むと痛い原因とは?
インプラント周囲炎による炎症が原因の場合
インプラント周囲炎は、インプラントの周りの組織に炎症が起きる状態で、歯周病の一種です。
これは、口腔内の清掃が不十分であったり、定期的なメンテナンスを怠った場合に発症することが多いです。
初期段階では自覚症状が少なく、痛みを感じないことがほとんどですが、進行すると歯茎が腫れたり、ブラッシング時に出血が見られるようになります。
さらに悪化すると、炎症が顎の骨にまで及び、インプラントが不安定になり、噛むと強い痛みを感じるようになります。
このような場合は早期の治療が必要です。
噛み合わせの調整不足が痛みを引き起こす場合
噛み合わせのズレは、インプラントに不均一な力をかけ、過剰な負荷を与えることがあります。
これにより、インプラント自体やその周囲の歯肉、骨にダメージが生じ、痛みの原因となります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、噛み合わせがさらに悪化する可能性があります。
特に、就寝中の無意識の食いしばりは、インプラントに大きな負担をかけ、痛みを引き起こす一因です。
適切な噛み合わせ調整を受けることが、痛みの軽減に繋がります。
顎の骨とインプラントの結合に問題がある場合
インプラントは、顎の骨としっかりと結合することで安定し、噛む力を支えることができます。
しかし、何らかの理由で結合が十分でない場合、噛むたびに動揺が生じ、痛みを伴うことがあります。
結合不良の原因としては、骨密度の不足、手術後のケア不足、またはインプラント周囲炎による骨吸収などが考えられます。
こうした場合、早めに診察を受けることで適切な対処が可能です。
インプラント周囲炎が原因の場合の対処法
インプラント周囲の歯茎の炎症を抑える具体的な治療法
インプラント周囲炎の治療は、炎症の進行度によって異なります。
軽度の場合は歯石除去や抗菌治療で対処できますが、重度の場合は外科的な処置が必要になることもあります。
早期発見が重要です。
インプラント周囲炎を引き起こす要因は…
- 毎日の歯磨きやフロスを怠る
- 歯科医院での定期メンテナンスを受けない
- 喫煙や不規則な生活習慣が影響
自宅でできる毎日のセルフケアのポイント
毎日のセルフケアは、インプラント周囲炎の予防と治療後の再発防止に欠かせません。
柔らかめの歯ブラシを使い、インプラントの周囲を丁寧に磨くことが重要です。
また、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して歯間の汚れをしっかり取り除きましょう。
さらに、抗菌効果のあるマウスウォッシュを併用することで、細菌の繁殖を抑えることが可能です。
定期メンテナンスでインプラント周囲炎を未然に防ぐ方法
インプラント周囲炎を予防するためには、1〜3ヶ月ごとの定期メンテナンスが推奨されます。
専門の歯科医がインプラントの状態や噛み合わせを確認し、必要に応じて調整やクリーニングを行います。
また、インプラント治療後は、セルフケアだけでなく、歯科医院でのプロフェッショナルケアを並行して行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
インプラントと噛み合わせの重要性とは?
噛み合わせのズレが原因で痛みが生じるメカニズム
噛み合わせがズレていると、インプラントや周囲の歯に過剰な力が加わり、歯肉や顎の骨にダメージを与えます。
噛む力が特定の歯に集中することで、インプラントが動揺しやすくなり、痛みや違和感が生じることがあります。
さらに、この状態を放置すると、インプラントの寿命が短くなるリスクも高まります。
歯科医が行う具体的な噛み合わせ調整の手順
噛み合わせの調整では、歯科医が特定の部分に過剰な力がかかっていないかを確認し、必要に応じて歯やインプラントの形状を微調整します。
また、全体の噛み合わせのバランスを確認し、インプラントが他の歯と調和するよう調整を行います。
夜間の歯ぎしりを防ぐためのマウスピースの活用方法
歯ぎしりや食いしばりが噛み合わせのズレを悪化させる場合、ナイトガード(マウスピース)の使用が有効です。
マウスピースを装着することで、インプラントへの負担を軽減し、噛み合わせの問題による痛みを防ぐことができます。
痛みを予防するための注意点とは?
日常生活で避けるべきNG行動リスト
硬い食べ物(氷、飴玉、殻付きナッツ)を噛む習慣は、インプラントに大きな負担をかけるため避けましょう。
また、喫煙は歯茎の血流を悪化させ、インプラント周囲炎のリスクを高めます。
さらに、無意識の食いしばりを防ぐため、ストレスを溜めない工夫も必要です。
インプラント周囲炎を予防する効果的な歯磨きテクニック
力を入れすぎない柔らかいブラッシングが基本です。
歯ブラシを小刻みに動かし、特にインプラント周囲の歯茎との境目を重点的に磨きましょう。
また、抗菌作用のある歯磨き粉を使用することで、細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。
痛みを感じたらすぐに受診すべき理由とタイミング
インプラントで痛みを感じた場合、早めに歯科医院を受診することが重要です。
放置すると、トラブルが進行し、インプラントの安定性が損なわれることがあります。
特に、噛むたびに強い痛みが続く場合は、即時の診察をおすすめします。
インプラント治療後のメンテナンス方法とは?
プラーク除去や噛み合わせチェックなど歯科医院での定期メンテナンスの重要性
歯科医院での定期メンテナンスでは、インプラント周囲の清掃や噛み合わせの確認を行います。
これにより、痛みの原因となるトラブルを早期に発見し、対処することが可能です。
また、プロのクリーニングによって、細菌の増殖を抑え、インプラントの長寿命化が期待できます。
デンタルフロスやマウスウォッシュを使ったセルフケアの具体例
デンタルフロスを毎日使うことで、歯間に溜まった汚れを取り除くことができます。
また、抗菌性の高いマウスウォッシュを使用することで、細菌の繁殖を防ぎ、インプラント周囲炎のリスクを軽減します。
インプラントを長持ちさせるために控えるべき食材と取り入れるべき栄養素
硬すぎる食材は避け、ビタミンCやカルシウムを多く含む食材を積極的に摂取しましょう。
これらの栄養素は、歯茎や骨の健康を保つ上で重要な役割を果たします。
まとめ
インプラントで噛むと痛い原因には、周囲炎や噛み合わせのズレ、結合不良などが挙げられます。
これらの問題を防ぐためには、日常のセルフケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスが欠かせません。
適切なケアを行うことで、インプラントを長く健康な状態で維持することができます。
痛みを感じたら早めに歯科医院を受診し、トラブルを未然に防ぎましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
大藤 竜樹 | Ohto Tatsuki
日本大学歯学部 歯学研究科大学院卒業後、医療法人裕正会 イースト21デンタルオフィス、品川シーサイド歯科に勤務。院長就任後、医療法人大協組理事に就任。
2020年に横浜日吉おおとう歯科を開院。
【所属】
- ・日本歯科保存学会
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本顎咬合学会 認定医
- ・日本顎咬合学会関東甲信越支部理事
- ・OJ(Osseointegration Study Club of Japan)
- ・JCPG(日本臨床歯周療法集談会)理事
- ・5D-FST