噛み合わせ

横浜日吉おおとう歯科 親知らず

みなさんは、自分の歯の噛み合わせを鏡で確認したことはあるでしょうか?ない方は、一度鏡で自分の歯並びを確認してみてください。

上下の前歯の真ん中はきちんと合っているでしょうか。上下の歯は交互に噛み合っているでしょうか。本来、歯はしっかり食べ物を噛み、言葉がはっきり発音できるよう、精密に並んでいます。

ですから、噛み合わせがずれると、食べ物が食べにくくなるだけでなく、口全体のバランスを崩し、虫歯や歯周病、顎関節症など、さまざまな口の中のトラブルを引き起こすことになります。

特に、顎のずれを引き起こすと、その影響は顔の歪みや全身の歪みにもつながり、偏頭痛や肩こりなどの体調不良の原因にもなります。

噛み合わせの悪さは
虫歯、歯周病、顎関節症などの原因に

横浜日吉おおとう歯科 親知らず

虫歯や歯周病になると、歯が欠けたり、歯がぐらついてきたりすることは、誰でもご存じだと思います。しかし、レントゲンなどで詳しく原因を調べて見ると、大きな原因は噛み合わせにあることも少なくありません。

噛み合わせが悪く、歯全体にバランス良く力が加わらず、一部の歯だけに偏って力が加わると、虫歯や歯周病のような症状を引き起こしてしまうのです。

特に、過去に複数の奥歯を治療し、詰め物や被せ物の高さが低くなってしまったときは、噛んだときの力が奥歯に過剰にかかってしまい、歯周病や虫歯、歯の割れなどの原因になります。ひどいときには、過度な力によって歯槽骨が溶けてしまい、歯茎が下がって歯の根が出てしまいます。すると知覚過敏になってしまいます。

こうした悪い噛み合わせが原因となり、歯に過度な力が掛かることで引き起こされるトラブルを、咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)と呼びます。

また、悪い噛み合わせが悪いと、顎の位置がずれて、顎の関節に負担を掛けることがあります。特に治療などによって、奥歯の高さが低くなってしまった場合は、下顎が後ろに移動したような状態の噛み合せになり、さらに顎の関節に負担がかかり、顎関節症の原因となります。

注意が必要な深い噛み合わせ

奥歯の高さが低くなると、歯全体の噛み合わせが低い深くなってしまいます。深い噛み合わせといっても、一般のみなさんには分かりにくいでしょうから、症状や原因、治療法などについて説明しましょう。

深い噛み合わせとは、下の歯に上の歯がかぶさってしまうような噛み合わせのことです。奥歯を治療したときに、詰め物や被せ物の高さが低くなってしまったときや、奥歯を失ったまま放置していたときなどに、よく起こります。

ほかにも、歯ぎしりや食いしばり、頬杖などの癖、骨格が原因でも起こりますが、多くの場合、 徐々に噛み合わせが深くなっていきますので、本人はなかなか気づきません。気づいたときには、前歯が下の歯を覆っていたということが多いのです。

深い噛み合わせに気づかないまま放置していると、食べ物を噛んだとき、奥歯に大きな力がかかってしまい、歯周病や虫歯、歯の割れなどの原因になってしまいます。

また、奥歯が低い状態は、下顎が通常の位置よりも後退したときと同じ状態です。このため、顎の関節にも大きな負担がかかり、顎関節症を引き起こすこともあります。

「奥歯になんとなく違和感があり、歯科医院へ行ったが原因がわからない」というときは、深い噛み合わせによる違和感である可能性もあります。噛み合わせについて詳しい歯科医院で調べてもらうといいでしょう。

噛み合わせの悪さは
偏頭痛、肩こりの原因にも

横浜日吉おおとう歯科 親知らず

噛み合わせの悪さは顎のずれの原因となり、顎のずれは顔の歪みや全身の歪みを引き起こします。具体的な症状として、偏頭痛や肩こり、腰痛、めまい、耳鳴りなどが現れます。

噛むための筋肉は、首や肩などの筋肉とも連動しています。そのため、噛み合わせが悪いと筋肉にも偏った力が伝わり、血管や神経を圧迫します。すると、体は筋肉にかかったストレスを解消しようと、無理な姿勢を取るようになります。このように、悪い噛み合わせの影響は全身に波及し、体全体の不調につながっていくのです。

一般的には肩こりや腰痛に悩んでいる人は、まず、整形外科や整骨院、鍼灸院などに行くと思います。しかし、原因がよくわからず、対症療法で一時的に楽になるものの、すぐに再発してしまうという人が多いのではないでしょうか。

そうした方は、一度、歯科医院で噛み合わせを調べてもらうといいかもしれません。噛み合わせの改善によって、肩こりや腰痛が改善されたという人は、意外と多いものです。

基本的な噛み合せ治療の進め方

噛み合わせを治療ときに、もっとも大切なことは、噛み合わせの位置と顎の位置を改善して安定させることです。誤解をされやすいのですが、歯の位置を整え、噛み合わせを正しい位置に調整できたからといって、顎の位置まで正しくなっているとは限りません。

実は、噛み合わせの位置と顎の位置は基準が違います。正しい噛み合わせの人は、両方が一致するのですが、顎の噛み合わせが正しいのに、うまく上下の歯が噛み合わない状態になってしまいます。つまり、歯と顎の正しい噛み合わせの位置が一致しないから、噛み合わせが悪くなるのです。

正しく安定した顎の位置を中心位(ちゅうしんい)と呼び、上下の歯が正しく噛み合う位置を、中心咬合位(ちゅうしんこうごうい)と呼びます。

顎の中心位とは、歯を噛み合わせていない状態で、筋肉が最もリラックスした状態となる顎の関節の位置のことを指します。中心咬合位とは、上下の歯がしっかり噛み合う位置のことです。

ですから、正しい噛み合わせの位置は、噛み合わせた位置の中心咬合位ではなく、顎の位置の基本である中心位で決まります。治療は顎の位置を正しく整えるところから始まるのです。

噛み合わせで重要な犬歯誘導

安定した顎の位置の基本は中心位ですが、顎の位置を中心位に安定させるには、歯の噛み合わせを正しくする必要があります。当たり前のことですが、どちらか一方だけ正しくても、噛み合わせを正しく安定させることはできません。

歯の噛み合わせを考えるときに重要となるのは犬歯誘導(けんしゆうどう)です。文字通り、犬歯(糸切り歯)が中心となり噛み合わせ全体を正しく誘導する機能のことです。

どういうことかというと、正しい噛み合わせでは、口を閉じたときに上下の歯はぴったりと噛み合いますが、歯を左右に動かしたときは上下の犬歯だけが接し、ほかの上下の歯の間には隙間が生じます。こうして、上下の犬歯同士が支えることで、他の歯の負担を軽減する機能を犬歯誘導といいます。

犬歯は歯の中で最も丈夫な歯です。強い犬歯だからこそ、そうして歯にかかる力を受け止め他の歯を守ることができるのです。

食事のときなどに、どうも噛み合わせがしっくりこないとか、時々奥歯がなんとなく痛くなるけど、数日すると治ってしまう、といったときには、しっかり犬歯誘導が行われてないことがあります。

犬歯誘導がしっかり行われることが、歯並びを正しく保つために必要なのです。