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横浜市日吉の歯医者・歯科「横浜日吉おおとう歯科」です。
食べ物の味が変わった、以前より味を感じにくくなったと感じることはありませんか。
特に、インプラント治療後に味覚の違和感を覚える人は少なくありません。
この症状が一時的なものなのか、長期的に続くものなのか、不安に感じている方も多いでしょう。
インプラント治療は入れ歯と異なり、口腔内の感覚を大きく変えません。
しかし、手術直後に腫れや炎症、麻酔の影響で味覚が鈍ることがあります。
今回は、インプラントと味覚障害の関係、原因、そして味覚を回復する方法について詳しく解説します。
この記事を読めば、インプラント治療後の味覚変化についての不安を解消し、食事を楽しむための最適な対策が分かるでしょう。
インプラントで味覚障害は改善できる?
インプラントが味覚に与える影響は?
インプラントは人工の歯根を顎の骨に埋め込む治療ですが、味を感じる味蕾には直接影響を与えません。
味覚は舌や口腔粘膜にある味蕾によって感知されるため、基本的にはインプラント治療が味覚に悪影響を及ぼすことはないと考えられています。
ただし、術後の一時的な腫れや炎症、神経の影響により味覚が鈍くなることがあります。
味覚が変わるのは一時的?それとも長期的?
インプラント治療後に味覚の変化を感じる人の多くは、一時的な影響を受けているケースがほとんどです。
手術による腫れや炎症が治まるにつれて味覚も回復していきます。
一般的には数日から数週間で症状が改善しますが、まれに長期間違和感が続くこともあります。
その場合、神経への影響や口腔内の他の問題が原因の可能性があります。
入れ歯からインプラントで味覚が改善する理由
入れ歯は口蓋を覆うため、味蕾の一部が隠れ、味を感じにくくなることがあります。
また、入れ歯の材質が食べ物の温度を伝えにくくし、味覚の低下を引き起こすこともあります。
一方、インプラントは顎の骨に直接固定されるため、食感や温度をより自然に感じることができます。
そのため、入れ歯からインプラントに変えたことで「食べ物の味が戻った」と感じる人が多いのです。
インプラント治療後に味覚が変わる原因
手術後の腫れや炎症が味覚に与える影響
インプラント治療は外科手術のため、術後に腫れや炎症が起こることがあります。
これが口腔内の感覚に影響を与え、一時的に味覚が鈍くなることがあります。
特に上顎にインプラントを埋め込む場合、口蓋の腫れが味覚の変化を引き起こすことがあります。
麻酔による一時的な味覚の鈍化
手術の際に使用される局所麻酔が舌や口腔内の神経に影響を及ぼすことがあります。
特に下顎のインプラント治療では、舌の感覚を司る神経に近い部分に麻酔を施すため、一時的に味覚が鈍くなることがあります。
この影響は通常数時間から数日で回復しますが、長引く場合は歯科医院に相談することが推奨されます。
ストレスや心理的要因が味覚に影響することも
手術に対する不安やストレスが自律神経に影響を及ぼし、味覚の変化を引き起こすことがあります。
ストレスが強いと唾液の分泌が減少し、口腔内の乾燥が進むことで味覚が鈍くなることがあります。
この場合、リラックスすることで症状が改善する可能性があります。
入れ歯による味覚障害とインプラントのメリット
入れ歯が味覚を低下させる4つの原因
- 入れ歯は人工床が口蓋を覆うため、味蕾が隠れ、味覚が低下しやすくなる
- 噛み合わせが合わず、咀嚼が不十分になり、食べ物の味を十分に感じられない
- 入れ歯の材質が熱を伝えにくく、温かい食べ物の温度を感じにくい
- 入れ歯を装着すると唾液の分泌量が減少し、味を感じる機能が低下する
インプラントで味覚が改善するメカニズム
インプラントは口蓋を覆わないため、味蕾が隠れることがありません。
また、天然歯に近い咀嚼力があるため、食べ物をしっかり噛み砕くことができ、より多くの味を感じることができます。
さらに、インプラントは熱伝導に影響しないため、食べ物の温度を自然に感じられます。
インプラントと入れ歯の「噛む力」と味覚の関係
インプラントは顎の骨と直接結合するため、噛む力が天然歯に近くなります。
これにより、食事の際にしっかりと食べ物を噛み砕き、味覚を最大限に活用できます。
一方、入れ歯では噛む力が天然歯の3〜4割程度に低下し、食事の楽しみが損なわれることがあります。
インプラント治療後に味覚障害を防ぐ方法
術後の適切なケアとメンテナンスの重要性
術後の腫れや炎症を抑えるために、適切なケアが必要です。
以下のポイントに注意しましょう。
- 指示された抗炎症薬や鎮痛剤を適切に使用する
- 術後24時間は熱い食べ物や刺激の強い食べ物を避ける
- 口腔内を清潔に保ち、細菌の繁殖を防ぐ
インプラント周囲炎を防ぐことで味覚を守る
インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲の歯茎に炎症が生じる状態です。
これが進行すると、歯茎の腫れや痛みが発生し、味覚にも影響を及ぼす可能性があります。
インプラントを長く健康に保つためには、以下の点に注意してください。
- 毎日の丁寧な歯磨きとデンタルフロスの使用
- 定期的な歯科検診と専門的なクリーニング
- 喫煙を避け、健康な歯茎を維持する
インプラント後の違和感が続く場合の対処法
術後に味覚の変化が長引く場合は、まず歯科医院に相談しましょう。
インプラントの状態を確認し、必要に応じて神経のチェックや咬合調整を行うことで改善するケースもあります。
また、ストレスや生活習慣の影響が考えられる場合は、リラックスできる環境を整え、バランスの取れた食生活を心がけることも大切です。
まとめ
インプラントが直接味覚障害を引き起こすことはほとんどなく、術後の一時的な影響が主な原因であることがわかりました。
一方で、入れ歯からインプラントに変えることで味覚が改善するケースもあります。
味覚の変化が長引く場合は、インプラントの状態を歯科医師に相談し、適切な対策を講じることが重要です。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
大藤 竜樹 | Ohto Tatsuki
日本大学歯学部 歯学研究科大学院卒業後、医療法人裕正会 イースト21デンタルオフィス、品川シーサイド歯科に勤務。院長就任後、医療法人大協組理事に就任。
2020年に横浜日吉おおとう歯科を開院。
【所属】
- ・日本歯科保存学会
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本顎咬合学会 認定医
- ・日本顎咬合学会関東甲信越支部理事
- ・OJ(Osseointegration Study Club of Japan)
- ・JCPG(日本臨床歯周療法集談会)理事
- ・5D-FST
【略歴】
横浜市の日吉駅徒歩5分の歯医者
『横浜日吉おおとう歯科』
住所:神奈川県横浜市港北区 箕輪町1-24-9 みのわメディカルビレッジ4F
TEL:045-534-6481