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横浜市日吉の歯医者・歯科「横浜日吉おおとう歯科」です。
歯を失った時の治療法として、インプラントと差し歯のどちらを選ぶべきか迷ったことはありませんか?
それぞれの特徴や違いを知らないと、自分に最適な治療法を選ぶのは難しいかもしれません。
今回は、歯科医療の専門知識をもとに、インプラントと差し歯の違いを分かりやすく解説します。
治療期間、費用、メリット・デメリットを比較することで、読者が自身に合った治療法を選べるようサポートします。
インプラントと差し歯の基本的な違い
インプラントと差し歯は、どちらも失った歯を補う治療法ですが、その構造と適用条件に大きな違いがあります。
インプラントは、チタン製の人工歯根を顎骨に埋め込む外科手術が必要で、完全に歯を失った場合に選ばれる方法です。
一方で、差し歯は歯根が残っている場合にのみ適用され、歯根の上に人工の歯冠をかぶせる治療です。
治療期間にも差があり、インプラントは数ヶ月かかることが一般的ですが、差し歯は数週間で完了します。
どちらの治療法も患者の状態に応じて適切に選ぶ必要があります。
治療方法の違いを詳しく解説
インプラント治療の特徴
インプラント治療では、まず顎骨に人工歯根を埋め込むための外科手術を行います。
この人工歯根は、天然歯と同じように歯をしっかりと支え、咀嚼力を回復させる役割を果たします。
手術後、顎骨とインプラントが結合するまで数ヶ月待ち、その後に人工歯を装着します。
この治療は外科手術を伴うため、一定の健康状態が求められますが、天然歯に近い機能性と見た目を得られるのが特徴です。
インプラント治療は、失った歯が多い場合にも適用できる利点があります。
差し歯治療の流れと特徴
差し歯治療では、まず歯根の状態を確認し、虫歯や炎症がある場合は治療を行います。
その後、土台となる部分を形成し、その上に人工歯冠を装着します。
差し歯は手術が不要なため、インプラントよりも治療が短期間で済む点が特徴です。
素材には保険適用のプラスチックや金属、自由診療のセラミックやジルコニアなどがあり、審美性や耐久性を選べる柔軟性があります。
ただし、歯根がない場合には適用できないため、診断が重要です。
費用とメンテナンスの違い
インプラントの費用とメンテナンス
インプラントは自由診療が基本で、1本あたり30~50万円以上かかることが一般的です。
高額な治療ですが、適切にメンテナンスを行えば10年以上使用できる耐久性が魅力です。
一方で、メンテナンスを怠ると「インプラント周囲炎」という歯周病に似た症状が発生することがあります。
定期的な歯科検診や丁寧なホームケアが必須です。
また、人工歯根の周囲は天然歯とは異なるため、専用のクリーニング方法が推奨されます。
差し歯の費用と注意点
差し歯は保険適用が可能で、素材によって費用が大きく異なります。
保険適用の素材では数千円から1万円程度、自費診療のセラミックやジルコニアでは数万円から20万円以上かかる場合があります。
差し歯は歯根が残っているため、噛む力を感じることができる点が利点ですが、歯根の虫歯や炎症のリスクがあります。
そのため、差し歯もインプラント同様に定期的な検診が必要です。
審美性と耐久性を比較
インプラントの審美性と耐久性
インプラントは見た目が天然歯に近く、審美性に優れています。
前歯などの目立つ部分にも違和感なく使用できるため、美しい笑顔を維持したい方に最適です。
また、耐久性も高く、適切なケアを行えば20年以上使用できるケースもあります。
天然歯のような見た目と機能を長期間維持できるのは、インプラントの大きなメリットです。
差し歯の審美性と耐久性
差し歯は素材によって審美性が異なり、保険適用のプラスチック製では変色しやすい場合があります。
一方で、セラミックやジルコニアを使用すれば、見た目はインプラントに匹敵するほど自然です。
ただし、耐久性は素材や使用状況に依存するため、数年で交換が必要な場合もあります。
差し歯を長持ちさせるには、正しいケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。
まとめ
インプラントと差し歯は、それぞれに特徴があり、適用条件や患者のニーズによって選択が異なります。
インプラントは審美性と耐久性、機能性に優れている一方で、費用や治療期間がネックとなる場合があります。
差し歯は治療期間が短く、費用を抑えられる利点があるものの、歯根が健康でなければ選択できません。
治療法を決める際には、自分の歯の状態や生活スタイルを考慮し、歯科医とよく相談することが重要です。
自身に合った選択肢を見つけ、より快適な生活を目指しましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
大藤 竜樹 | Ohto Tatsuki
日本大学歯学部 歯学研究科大学院卒業後、医療法人裕正会 イースト21デンタルオフィス、品川シーサイド歯科に勤務。院長就任後、医療法人大協組理事に就任。
2020年に横浜日吉おおとう歯科を開院。
【所属】
- ・日本歯科保存学会
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本顎咬合学会 認定医
- ・日本顎咬合学会関東甲信越支部理事
- ・OJ(Osseointegration Study Club of Japan)
- ・JCPG(日本臨床歯周療法集談会)理事
- ・5D-FST